2回目の2年生――
当然周りは全員が年下で、俺は1人だけさん付けで呼ばれた。
そうなってくると今一つクラスに馴染めず、1人だけ浮く事になった。
だが、もうクラスメイトに思い入れをするつもりもなかった俺にとっては、どの様に扱われ様と関係はなかった。
ただ、友達も失くしバスケットボール部も辞めた俺は必然的に帰宅時間が早くなり、自宅に居る時間が長くなった。
それにより、今迄知らずに済んだ事も、否応なしに耳に入ってくる事になった…
家族――
一体何なのだろう?
血が繋がっているという事以外は、利害関係で結ばれている他人なのではないだろうか?
俺がそう考え始めるに十分な出来事が、次々と降りかかってきた。
安心出来る場所なんて、この世のどこにもありはしない。
.



