復学して2週目には誰も話し掛けてこなくなり、完全にクラスの中で孤立した。


俺は居場所がなくなり、休み時間の度にトイレに行くフリをしては教室を出る様になった。


廊下に出ると、隣のクラスにいる祐司にばったりと顔を合わせてしまう事があった。

しかしクリスマスイブ以来話す事もなくなった俺達は、擦れ違っても視線を合わせる事もなく、全く知らない者同士の様だった。


それはそれで、俺は全く構わなかった。許すつもりもなかったし、もう掛ける言葉なんて何もなかった。

それに後で知った事だが、陰で俺の悪口を散々言っていたらしい…


この程度の人間と10年以上一緒にいたと思うと、自分が情けなくなってくる。




そんな毎日が続いていた1月の終わり頃――


いつもなら授業開始ぎりぎりに教室に戻る俺が、たまたま少し早く戻った時の事だ。


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