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面会謝絶が続き、誰にも会う事が出来なかった。

両親は多忙で面会など来れる筈もなく、兄は大学の夏季集中講義があるらしく、全く来なかった…


頭を固定され身動きすら出来ず、1日に数度様子を確認する為に訪れる看護師以外、言葉を交わす事すら出来なかった。

白い天井と、腕に刺さる点滴の針…
それ以外何も無い世界だった。

それでも、待っていてくれている筈の家族やクラスメイト、そして智香の為に必死にその孤独に耐え続けた。



頭にボルトで金具を留め、まるでロボットの様な状態でも、ようやく起き上がれる様になったのは、事故から3ヶ月後だった。

内臓はほぼ完治し、腕の骨も元通りに治った。あとは右足の大腿部と頭蓋骨が完治すれば退院出来そうになってきた。


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