私はただ…
私の方を向いて話を聞いて欲しいだけなのに、そんなに難しい事なのかな?


私はずっと先の約束をして欲しい訳じゃない。

そんな物は要らないから、今この一瞬だけ私の事を考えて欲しいだけなのに…」


カナはそう吐き捨てると、フラつきながら立ち上がり、冷蔵庫の方に歩き始めた。

どうやらこの状態で、3本目を飲むつもりらしい…


俺はヨタヨタと歩くカナを追い掛けると、部屋着のピンクのジュージに噛み付いて引っ張った。

「ダイ?
何?
もう飲むなって事?」

「わん!!」
(止めとけよ!!)


「そっか…
ダイがそう言うなら、止めておこうか」

カナはアルコールが回り耳まで赤くなった状態で、ニッコリとオーバーに笑うと、水を入れたコップ持って元の場所に座った。


.