カナが振り返り、足を引き摺りながら立っている俺を見てその場に座り込んだ。
「だ、大樹…」
あの声が聞こえた瞬間、俺は元の自分の身体に戻った。
そして、カナを想いながら全身に力を入れると…
手が、足が、全ての感覚が戻り目が覚めた。
病室には誰もいなくて、俺は自分に繋がっていた管を強引に抜き、ここまで歩いて来た。
「大樹!!」
カナが金網を乗り越え、俺の元に走ってきた。
涙でクシャクシャになって、俺に抱き付いた後は何を言っているのか全く分からなかった。
あ――…
ダイは?
ダイはどこだ!?
俺はカナの肩越しに、屋上にいる筈のダイの姿を探した。
屋上の扉近くに立っていた俺の前方5メートル程の場所に、白い塊が見えた――
「ダイ!!」
俺は足を引き摺りながら、赤い足跡の後をダイの元へと急いだ。
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