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あと屋上まで10段余り…

屋上への扉は開け放しになっていて、階段に光が射し込んでいる。


最後の階段を、全力で駆け上がる――



扉を転げる様に越え、ついにカナがいる屋上に辿り着いた。


屋上はグレーのコンクリートで埋め尽くされ、陽の光を反射して目を開けていられない程に眩しい…

その中を屋上の中心へと、周囲を見回しながら進む。



いた――!!


カナは南側…
病院表側の金網の向こう側に、こちらに背を向けて立っていた。

その背中は、今にも飛び下りそうだった。



俺は残る全ての力で、思い切り吠えた!!

「わん、わん!!」



俺の声に気付き、カナが振り返った。

「ダイ…?
一体どうやってここまで…」


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