どうすれば…
焦る俺に、何も方法は浮かばない。
とりあえず、ここから出なければカナを探す事すら出来やしない。
鍵はかかってないんだ。
外から誰かが開けてくれれば、外に出る事が出来るのに――
そうだ!!
俺はテーブルの上に置いてあったノートパソコンを思い出した。
何とかなるかも知れない!!
俺は振り返ってテーブルの側まで走って行くと、ピョンと飛び乗った。
そして鼻先でロックボタンを押すと、右前足の爪をキーボードと画面の間に挿し込み、グイと手を捩じ込んだ…
よし!!
身体ごと体重をかけ、二つ折りに閉じてあったパソコンを開く事に成功した。
すかさず左前足を伸ばし、電源を入れる――
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