「ただいま~」

「わんわん!!」
(おかえり!!)


扉を開けて入って来たのは、外から戻ったカナだった。

僕は嬉しくて、直ぐに目一杯尻尾を振りカナの足元に擦り寄った。


カナは僕の頭を優しくポンと叩くと部屋の奥に鞄を置き、緑色のビニール袋を持って僕の所に戻って来た。

そしてビニール袋を開けながら、僕に語り掛けてきた。


「大学の帰り道にペットショップがあったから、ダイの首輪と散歩用のリードを買ってきたよ!!」

カナが手にしていたのは、赤地に銀色の星模様がついた首輪だった。

そしてその首輪を僕の首に回すと、「ちょっと大きかったかな?」と呟きながら首輪を巻いた。


実際少し大きかったけど、僕はそんな事は少しも気にならなかった。

首輪をつけた僕を見て、カナが嬉しそうに抱き上げてくれたから…


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