ドメスティック・エマージェンシー

翌日、いつも通りパソコンに向かう彼の前に私は立ちはだかった。

「何やねん」

「ゼロ、私……今日だけ、時間をちょうだい」

「……ん?」

今まで目を離さなかったパソコンから、私に目を移す。
その仮面をジッと見返した。

「有馬とおばあちゃんに会いに行く」

「……ほう」

面白そうに口を曲げる。
妖艶に唇を舐め、私からの次の言葉を待っている。

「私の答えは正しかったのか、確かめに行こうと思うの」

昨日の夜、一晩中考えた。
このままでいいのか。
私も、有馬も……ゼロも。

その答えを見つけ出し、ようやくドアが開けた感じがした。
だけど、私だけこのドアをくぐる訳にはいかない。

有馬もゼロも連れて行きたい。

私たちは親から抜け出さなければならないのた。