バレンタインデーのプレゼントには……?

「俺に彼女がいるってわかっててチョコ渡すとか、意味わかんねぇ。」


ベッドの上に座る慧太が面倒くさそうに呟いた。


「そ、それだけ慧太のことが、好きなんじゃない?」


緊張のしすぎで言葉がカタコトになってしまった。


「あ、そういえばお前のプレゼントは?」


その言葉を言われて、あたしの心臓の鼓動はスピードを増す。


「い、今あげるから……ちょっと目、瞑ってくれる?」


あたしがそう言うと、慧太は素直に目を閉じてくれた。