アタシは見てしまった。




「そんなの不公平よ!

奈々ちゃんはいいのにお兄ちゃんは…」


「まだ言わせるわけ?

あたしは一星に光汰とあそぶのを

ダメだと言われたことがない。」



それでも一花は分からないみたいで

真っ赤な顔して怒鳴った。


「意味わかんない!

奈々ちゃんはおかしいよ!」


一星にミニスカートはいても

ダメだと言われない。



きっと光汰じゃなくて

他の男と出掛けると言っても

一星はダメだなんてきっと言わない。

















あたしのこと好きじゃないから。


だからこそ自分でこんなこと

言って惨めに思えた。