アタシは見てしまった。





「奈々………!」


光汰はあたしの頬を

優しく抑えた。


「光汰、ありがとう。

でも、…………大丈夫だから。」


光汰を突き放し

真っ直ぐ一花を見た。


「あたしと光汰は友達。

付き合ってないんだけど。」


「そ、それでも!

奈々ちゃんはお兄ちゃんが

女の子と2人で遊びに行っても平気なの?」



………………だからガキなんだよ、一花は。



平気?馬鹿言わないで。


「平気なわけないじゃない。」


「じゃぁ………なんで!?」


「平気じゃないから

もし一星が女の子と遊ぶんなら

あたしは嫌だって言うよ。」