アタシは見てしまった。



















次の日、何事も無かったように

一星と手を繋いで学校に登校した。



教室に入る前に

人気者の一星は男の子の輪の中へと

強引に連れ去られた。







教室の扉を開けようとすると

足が動かなかった。


この扉の中にはきっと昨日みたいに

女子から凄い目で睨まれるんだ。


そう思うと

足が動けずにいた。





「そこ、邪魔なんだけど?」



クラスの男子かと思い

道を開けようとすると



「1時目サボるよね?」


悪戯に笑う光汰の姿があった。


「なんだ………………光汰か」


ホッと安心すると

光汰に腕を引かれて

いつもの屋上へと向かった。