アタシは見てしまった。






あたしが痛がってる隙に

後ろから腕をがっちりと掴まれた。



「奈々ちゃん。ごめんね?

でも、やっぱり許せないの。」


クスクスと笑う女の子達は

みんな同じクラスの子達だった。


「………………な、んで?」



1人1人の顔を見ると

みんな意地悪そうに笑っていた。



「みんなの一星くんなのよ。

奈々ちゃんには渡さない!」


一人の子がそう言うと便乗して

他の子達までもが頷き始めた。



「悪く思わないでよね。」


みんながクスッと笑うと


一斉にあたしを殴り始めた。