アタシは見てしまった。





昔から女友達を

作るのが苦手だった。




女はネチネチしてて

あたしには合わないから

未だに特定の女友達が居ない。



だから、光汰は

あたしにとって

女友達みたいなもんだった。



「光汰はさぁー

本気になったこと一度も無いの?」


睨んだようにあたしを見て

光汰は鼻を鳴らした。


「あるに決まってんじゃん。」


「え?嘘、意外。」


光汰は毎日のように

彼女が違うから

本気になったことなんて

無いと思ってた。



「失礼だよね、奈々。」


「あははは、ごめんって。」


誤魔化したように軽く笑うと

寂しそうに光汰は呟いた。


「オレも奈々みたいにまた

本気になれる恋したいなー」


“すぐ、出来るよ”なんて

気の利いた言葉が

見つからなかった。