その聞こえた声に、 ふと手が止まる。 ちょっと、 待て。 さっき窓のほう見たよね? 確認したよね? でも誰もいなかったよね? ……。 ってことは気のせいだよね? 今、聞こえたのは幻聴だよね。 「気のせいじゃないよ。 なに、やってんの?」 「ぎゃああああああ!!」 びっくりしてのけぞり慌てて部室のドアのほうまで逃げる。 なに? だれ? ユーレイとか? 私はドアの影からそっと部室の中を伺う。