あてもないまましばらく歩くと、 住宅街の中にある、 公園というには小さい、 そんな場所に出た。 緑の中、 大きな木があってそのそばにベンチがある。 そしてその向こうにまた続く住宅街。 決して広くはないけれどなぜだろう、 落ち着いた。 誰もいないせいか、 緊張がほどけてゆくような感覚。 …いや、違う? だれもいないと思ったのに。 だれか、いる? 目を凝らしてその人影を見る。 でも その姿はうっすらと浮かび上がるように、 頼りない。