学校は―――。 決まっていた高校には1日も通うこともなく、 結局、 家から遠いところに編入し直した。 電車を2回乗り換えて2時間半。 知ってるひとに会わないために。 そのために家も引っ越した。 でも そんなこと、 してもしなくても 正確には俺には知っているひとのことなんて わからない。 作られた記憶しかないから。 都合のいい記憶だけ残し。 でも万が一、 誰かが、 なにかを、 俺を不審がったとき、 そのために自分のことを知るひとがいない、 遠いところへ。