ゆっくりと
季節は確実に、
時間は確実に、
動いている。
中3の冬、
受験も終わり、
進路も決まった矢先に入院し、
高校の入学式を迎える前に、
死んだはずなのに。
こんな風景を見ることはもう二度となかったはずなのに。
今、春の季節を感じ、
そして
自分は1年生になっている。
施設の玄関先は大きなロータリーになっていて、
父のシルバーのセダンが止まっている。
その向こう、
植えられた木々の緑が眩しい。
青い空、
鳥が飛ぶ。
外の空気。
一度はあんなにも望んでいたものなのに。
とても重く感じる。
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