ばいばーい…。 手を挙げたまま、 仕草が止まる。 「さて、 鍵閉めて行こうか」 机の上の鍵を手に取り、 かばんをぐるっとまわしながら肩にかける。 そのとき、 鈍い音。 ばさばさばさ……。 え? 振り向くと。 机の上に片付けられていた楽譜がばらばらと床に散らかっていた。