明日もいつも通りに、会いましょう。



「…だからアナタにそれを知られたくなくて。
あのとき、私を見つけたときも逃げたのね」


「あの、」



私のこの一言で言いたいことを察したのか、

ああ、という顔をして中村くんのお母さんは説明する。



「そう、やっぱり知らないのね。
…あの子はね、和彦は人工知能を持った…、
一度この世から亡くなったんだけど、
再生されたひと」



え?
え?
なにそれ?
意味がわからない。


びっくりして目を丸くする私。

言葉すら出ない。



「和彦は1年前、
病気で亡くなったの。
キレイな死に顔で身体にも傷ひとつなかった。
眠ったように、って言葉が本当に当てはまるくらいに…」



私はそんな非現実的な彼女の言葉をどうにか理解しようと、
必死になって聞き入った。


さっきよりも震え、
さっきよりもどきどきしていることにすら気づかず。