じゃあ、
自信もって中村くんが好きだー!
って言ってもいい?
自分の顔がニヤついてくるのがわかる。
うわ、
変質者だよ、これ。
あ、しまった。
こんなこと思ってたらまた中村くんにわかってしまう。
自分の頬をぱんぱんと両手でたたき、
気づかれてないかそっと背の高い横顔を見る。
「えーっと、
中村くんって山手南からきてるんだっけ?
遠いよね?
電車は私と反対だね?」
私は思ってることと全然違う話をする。
好きだとか、
気付かれたくなくて。
「……」
「?……」
でも、
彼は返事することなく、
前髪で表情を隠すようにした。

