明日もいつも通りに、会いましょう。


「ケーコ先輩って欲ないですよね?」


隣に座っていた後輩が小声で話しかけてくる。


ショートヘアで丸い目が彼女の快活さを引き立てる。



いつもにぎやかに笑ってる、
そんな彼女。




「そうかな…」



「私だったらあの曲もこの曲もってどうしても欲張っちゃう。
そういうのってないんですか?」



「あー、私だって欲あるよー。
あれしたい、
これしたいって。
おいしいもの食べたい、
とか。
カッコいい彼氏欲しい、
とか
可愛い服が欲しい、
とか?」



私の答えがおかしかったのか、
彼女はくすくすと笑う。