えーっと。
「たぶん、お昼にいた丘が右側に見えたから…こっち」
私は指差しながら歩く。
初めての場所は緊張するなあ。
だんだんと言葉少なになる。
中村くんも黙って私と一緒に歩く。
角を曲がり、
次に見える景色に期待しながら…。
あ、…違うか。
ここじゃなかった。
「ごめん、また違ったみたい。
時間、大丈夫?」
昼休みに見えたときはすぐに見つかると思ったんだけどな。
思ったより時間がかかり、
……もしかしたら、
迷子にもなったかもしんない。
それさえはっきりしないくらいに迷った…のか?
気になって中村くんをちらっと見る。

