「…こ……濃い1時間だったな…」 「…だ…だね…」 帰り道。 どいつの顔も疲れきってる。 まぁ、仕方ないか。 真哉は特にだな。 「…でも、碧のねぇちゃんの彼氏…不思議な雰囲気があったよな。なにもんだろ…?」 ふいに、真哉が呟く。 やっぱり、こいつは人を見る目があるな…。 「…………………極道だよ」 俺は静かに、微かに見える高校を見上げて。 誰にも聞こえないように呟いた。