朝になると、カラッとした晴天ではなく、雲行きの怪しい天気だった。 残暑の残る、秋の日の朝。 満員電車にゆられながら、私は学校の最寄り駅を通り過ぎ、海の家の最寄り駅へと向かう。 早く会いたい。 今日会ったら、何日ぶりに会うのだろう。 なんの話をしよう。 昨日テレビ中継されていた、サッカーの話がしたい。 海はサッカーが好きだから。 なんて考えていた時だった。 携帯電話のディスプレイが光った。 メールが来た。 そう思って携帯電話を開くと、そのメールは海からだった。 「来ないで」