《俺様的》彼女の手なずけ方

「見つけた~っ」



ニコニコしながら近寄ると、あっさりと捕まえることができた。



「あれ?本当に逃げないんだ」



「疲れた…」



こっちのセリフだよ!!



なのにセナくんは、ウンザリした顔をしてため息をついている。



「どうした、いつもの元気は?」



「ねーよ。驚かせやがって」



「どっちが?また友達殴ったんだよね、何度言えばわかる?先に手を出した方が負けなんだよ。いつもだめって言ってるよね」



「説教ババア」



なっ…。



拳を、今こそ振り上げたい。



いや、がまんがまん…。



「なんで殴ったの」



「イライラしてたから」



「イライラしたから人を殴るじゃ、何人いても足りないよ?クラス全員殴る気?」



そう言うと首を横に振ってる。



「俺より弱いヤツは殴らない」



お~、一応そういうポリシーはあるんだ?



確かに謝りに行ったとき、いかにもっていういじめられっ子が対象ではないのは確か。



「力試ししたいの?」



「そーじゃない。ムカつくから…」



あらら、また原点に戻ったよ。