《俺様的》彼女の手なずけ方

ちょっと……なに、あれ。




あんなに嫌がってるのに……。




あたしが一歩足を前に出すと、サギくんに腕を掴まれた。




「葵ちゃん…余計なことは考えないで。俺たちは、黙って見てることしかできないんだ…」




「そんな……。ねぇ、天音ちゃん…今からなにが起こるの?あの男の子たち、どうなっちゃうの?」





「今から……ナル様の最高のパフォーマンスが始まるんです。わたくし、準備してきます」





「準備って、なに?」












あたしの言葉に返事を返すことなく、




天音ちゃんは走ってどこかに行ってしまった。




そして三好鳴海と、そのとなりに立っている黒髪に金のメッシュの入った男の子が、




ゆっくりと、コッチに向かって歩いてくる。