《俺様的》彼女の手なずけ方

「女性を利用する…なんて、鳴海さんの婚約者のご両親にも失礼です。会社の利益のためだけにふたりを引き合わせるなんて…」




「その辺は両家共理解している。相手側も、それと引き換えに三好のネームバリューを手に入れることができるのだからな」




「ぷっ」




しまった…。




笑っちゃったよ。




だって、ネームバリューって。




どんだけデカい会社なのか知らないけど、あたしにはなんの興味もない。




三好の名前がステイタス?




「バッカみたい…」




「おい、お前…そのぐらいにしておけよ。そのうちあの杖でぶっ叩かれるぞ」




ナルがあたしの横で苦笑している。




そういうナルだって、ほとんど口を出さないあたり…あたしとナルのお父さんとのやり取りを若干楽しんでいるように見えるけど?