ナルを見送ったあと、急いでパーティ会場へと戻った。





仁は、どこにいてもわかる。





会場の端で、静かにシャンパンを飲んでいた。





「お待たせ…ファンにバレたりしなかった?」





「全然。ここで孤独に飲んでたよ」




「アハハ、そうなんだ」




サギくんの友達だと思うと、気楽に話せる。




スーパースターなのにね。




仁と話していると、会場のライトが突然消えた。




えっ…。




そう思っていると、たくさんのスポットライトが会場を照らす。




「皆様、お待たせしました。三好グループの将来を担う、若き御曹司…三好鳴海様の登場です!」





ああ…なんてこと。




こっちが恥ずかしいよ。




そういう登場の仕方、しちゃうんだ?




もう笑うしかない。