《俺様的》彼女の手なずけ方

「失礼します」



ポニーテールをほどかれ、髪を梳いてもらう。



外では久しぶりに髪をおろしたかも。



そういえば…ナルは、おろした方が好きって言ってたよね。



「髪をおろした方が、お似合いです」




ドキッ。




「お顔立ちがハッキリしているので、気品が漂いますます素敵なレディに見えますね」



レディ!?



「そっ、そっ、そんなあたしは…」



恥ずかしいよ!



顔を真っ赤にしていると、メイドさんがくすりと笑った。



「綺麗な髪をしておられるので、アップをせず、こめかみに花を飾るだけでも良いかと」



そういって、引き出しの中からコサージュのような大きな紫の花を取り出す。



「これは造花ですが、生花であれば更にお美しい。

明日はぜひ生花を飾り、こちらのドレスをお召しになってください。とてもよくお似合いです」



照れます…。



お美しいなんて、言われたことないよ。



「天音ちゃんの好意に甘えて、試着させてもらっただけなのに、髪のアドバイスまでありがとうございます」



鏡越しに問いかけるけど、メイドさんと目が合うとなんだか気恥しくて目線を下げた。



「どうぞ顔を上げて下さいませ。私はうれしゅうございます」



気づけば、メイドさんが泣き始めた。



ええっ!?



どうして泣いてるの?