「ダテに清香さんの取り巻きをしてきたわけじゃないから。

あの人の趣味趣向は、把握してるつもり。甘い罠をしかけて少し痛い目をみてもらわないとね」



「そんな、京子さんに迷惑はかけられないよ」



「迷惑?何言ってるのよ、あたしたち友達でしょ。

一番辛いときに、篠原さんが救ってくれた。今度はあたしがお返しする番よ」



京子さんがにっこりと微笑む。



「京子さん…本当にいいの?」



「当然ですわ!微力ながら、わたくしもお力添えさせていただきます」



天音ちゃんがあたしの手の甲に手を重ねた。



そして、その上に京子さんの手が重なる。



「3人が力を合わせれば、きっと最強だよ。清香さんは手強いだろけど、頑張ろうね。おーっ!」



京子さんのかけ声で、気合いを入れるあたしたち。



あたしのやるべき事は、まだある。



友達がいるから、頑張れる。



あたしは…逃げないって今、ここに誓うよ。