そうだった……。



あたし、こうやって抱えちゃダメなんだよ。



きちんと、天音ちゃんに相談しよう。



サギくんも、今朝はあたしの話を聞いてくれていて、転校するのに同意してくれているようだったけど、



あたしの変化に、気付いてくれていたんだ……。



そう思うと、やっぱり、



大切なことをなにも告げずに転校することは、友達を裏切る行為なのかもしれない。



あたしを信頼してくれているからこそ、こうやって心配してくれるんだもんね。



だからあたしも、天音ちゃんを信頼しよう。



自分で解決できないことを、一緒に考えてもらう。



天音ちゃんには負担をかけてしまうかもしれないけど、あたしは今、天音ちゃんに助けて欲しいって思っているから。



「天音ちゃん……ちょっといい?」



あたしは天音ちゃんを、廊下の隅の人気のない場所へと引っ張っていった。



そして嫌がらせについて、全て話してみた。



おばちゃんのお店の窓ガラスが割られたのは、偶然かもしれないけど、



それでも疑わしいことは、全て話してみた。