「もう……いいかな」



このなんとも言えない状態に耐えきれなくなって、あたしはそう切りだした。



「あぁ……」



あたしから離れたあと、ベッドに寝転がったまま優しい瞳で見つめてくる。



そんなに見られると、どうしていいかわからなくなる。



あたしが起きあがろうとすると、ナルが先に起きあがった。



「制服は、そこのクローゼットにかけてあるから。俺は先に出るから、ゆっくり準備するといい」



「ナルはどうするの?」



「……今日は、学校に行く気がしない。しばらく、気持ちの整理が必要みたいだ」



寂しそうに笑うと、ナルはあたしに背を向けた。










あたしが学園を去ろうとしていること、



今……言っておくべきだよね。



突然いなくなったら、怒るよね……。