「そ……それは、ダメ!そういうことを賭けるなんてズルい」



「なんだよ、絶対に勝つんじゃなかったのかよ」



「うっ……」



「要するに、自信がないってことだろ?お前って、口だけのヤツだな」



ううーっ!!そういう言い方をされて、黙って引き下がるあたしじゃないから!



「負けないから!!いいわよ、その条件で。その代わり、あたしが勝ったら……大人しく婚約者と結婚しなさい!」



どうだ!



この条件なら、ナルだって怯むかも。



「それでいい……。どうせ、今日のデートでお前のことを諦めるって言ったしな……。

お前こそ、そんな条件出して、後悔するなよ」



ナルは、躊躇することなくあたしの出した条件をのんだ。








「あたしが後悔!?するわけないから」



「よし。始めるか」



ナルとあたしはゲームコーナーに引いてあるスタートラインに立った。



あたしが勝つか、ナルが勝つか……。



それで、あたしたちの運命が決まる。



この勝負、



絶対に負けられない。