「詰まってるってことは、俺にそうして欲しいってことか?ほら、言ってみろよ。あたしを女にしてくださいって」



口の端を上げて言うナルが、ホントに憎ったらしい。



「言うわけないし!!あたしは山猿で十分です」



「やっぱり猿だったんだな……」



「そこ、間に受けないでくれる!?」



「自分で言ってたくせに」



「そうだけど…」



「とりあえず、俺の負けだ。次、なにに乗る?早く決めろよ。楽しくて仕方ねー」



ナルはすごく嬉しそう。








普段は見れないキラキラの笑顔を見せられて、不覚にもドキドキしてしまった。



こんなに言い合いをしてるのに、あたしも楽しい。



これって、性格が合ってるの?それとも合ってないの?



「えー…次は、これ!!」



ちょうどゲームコーナーを通りかかったから、あたしはそれを指差した。