《俺様的》彼女の手なずけ方

「もう1回……」



恐怖に引きつったあとだからか、なんだかやつれているようにも見える。




「次は違うのに乗ろう!」



ナルが怖くないのは、メリーゴーランドぐらい?



近くに寄って行くと、拒否された。



「これって、一般的に子供の乗り物だろ」



「そうとも限らないよ。乗ると意外と楽しいんだよ?」



「おいっ……俺は乗らない……」



「いいから~!白馬に乗ってよ、王子様~」



そう言ったら、調子に乗ったのか白馬に飛び乗っている。



「写真を撮るなら、今のうちだから」



乗り物が動く前に、ポーズを決めて待っているナル。



「撮らないよ~。あたしはこっちに乗ろうかな」



ナルのとなりの木馬に乗ったら、動く寸前でナルが同じ木馬に乗ってきた。



あたしの後ろから、覆いかぶさるようにしてバーを持つ。



機械は動いてしまっているし、体も密着していて身動きがとれない。