《俺様的》彼女の手なずけ方

「実はあたしも同じような感じかも…」



「そうなの?血は争えないわね」



おばちゃんとクスクスと笑っていると、電話が鳴った。



「少し待っていてね」



おばちゃんは電話をとるために、あたしの側から離れていった。









お母さんがセレブ学園にいたなんて、知らなかった。



しかも、同じように嫌がらせをされていたなんて。



……相手をひっかくって、あたし以上だよね。



いくらなんでも、相手を傷つけるのはダメだし、



なんとか話し合いでうまくいかないかなぁ…。



紅茶を飲みながらボーっとしていると、おばちゃんがバタバタと走ってきた。



「葵ちゃん、ちょっと出かけてくるわね」



「そうなの?」



「えぇ、お店のガラスが割られたみたいで…すぐ戻るわ」



「えぇっ!?」



おばちゃんは近くにあるパン屋さんのオーナーで、多分そのお店のことなんだと思う。



「お客さんは大丈夫なの?」



「一応みんなにケガはないみたいだけど…」



おばちゃんが家を出ていったあと、なんだかすごく不安になってきた。



もしかして、これもあたしのせいだとしたら?



どんどんエスカレートしていくのが怖い。



これ以上、おばちゃんに迷惑はかけられない……。