…あれっ。


今の、なに?


胸がきゅんって、なった。


ありえない…。


って思うのに、目を離すのがなんだかもったいないような気がして、


ナルから目を離せないでいた。







「今、使ってない家があって。売りに出すところだったから、俺たちの新居用に押さえといたから」


「なに言ってるの?」


「だって俺たち、結婚するんだろ?」


「しないよっ。飛躍しすぎ!」


「大マジメだけど。だから早く俺に決めろよ。その家、もう住めるから、住むなら今日からでも」


「は…はぁ!?」


「お前が親のところに行くなんて言い出したら、とんでもないしな。しっかりつかまえておかないと」


ギクーッ。


あたしが学園を去るかもしれないってことは、


ナルの想定内だってこと!?