《俺様的》彼女の手なずけ方

「あたしは、行きません。ちなみに、すっごくグロい映画が好きなんですよね」



「えぇっ、そうなの!?変わってるのね…」



先輩が引きつりながらあたしを見ている。




「おっ、そうか。俺も怖い映画好きだぜ」



ナルが入ってくるけど。




「ううん、怖いんじゃなくて、もうぐっちゃぐちゃのドッロドロのバッラバラのヤツ」



あたしだってホラーは嫌いだけど、適当に言ってみる。



「葵って意外性の女だな。一緒に……見てやってもいいぞ。そのときは、その…手をつなげよな」



嫌ならそんなにムリしなくてもいいのに!



苦笑いしているナルを見て、思わず吹きだしそうになっちゃう。







「私も、ご一緒させていただこうかしら…」



先輩はあんまり気乗りしないみたいだけど、なんとかナルと一緒に映画に行く口実が欲しいみたい。



そんな話をしているうちに、高層ビルが立ち並ぶ通りへ到着。



車から降りて、3人でショッピングスタート。



周りには、ブランド店がズラリ。



……って、ショッピングってショッピングモールじゃないの!?