清香さんとナルが言い合っている間、あたしたちはなにも言葉を発することができずにいた。



ただ成り行きを見守り、息を潜める。



ドキドキする……。



みんなの前でこんな言い方をされて、ホントに恥ずかしい。



あたしをかばって恩を着せて、



あとで「俺に感謝しろよ?」って偉そうに言われるのかもしれない。



そう思うけど…。



やっぱり、嬉しいよ……。









「来い、お前の潔白は俺が証明してやる」



「えっ、ちょっとナル!?」



ナルに引きずられるように、あたしは教室を出た。