「葵ちゃんっ、待って下さい!!」



天音ちゃんがあたしを追って、屋上まで来た。



「天音ちゃん、教室に戻って。授業が始まるよ?」



「嫌です!葵ちゃんと一緒に戻ります!!葵ちゃんをひとりにしてはおけません」



「あたしはひとりで大丈夫だよ?」



「だったらどうして、そんなにツラそうな顔をしてるんですか?

わたくしは、葵ちゃんの意志を尊重しますわ。
なにを抱えているんですの?わたくしにも分けてくださいっ!!」



「天音ちゃん……」



どうしよう、優しくされると…今はなんだかツラい。



あたし…ホントはどうしたいのかな。








頭と心が逆の方向を向いている。



頭ではナルを避けなきゃ、突き放さなきゃって思っているのに、



心が…



ズキズキと痛むの。