あたしに、



『ペット契約を解消する』って言ったナルは、



去り際まで、笑顔を崩さなかった。



だから、また……



あたしに冗談を言ったんだと思った。









だけど、学校に来て、



あれはアイツの本気だったんだと、



気付かされた。



毎朝来る指令メールが送られて来ない。



学校に着いてみれば、いつも取り巻きを連れて歩いているナルが、



女子生徒に囲まれていた。



昨日みんなにしめした“優しさ”とは、また違う。



なんだかヤケになっているようなナルを見て、胸が痛んだ。