「ナル、覚えてる?幼稚園のとき、遠足で転んだあたしの手をこうしてずっと握ってくれてたこと」
清香さんが、涙のあとを残したままクスクスと笑う。
「そんな前のこと覚えてるわけないだろ…」
「あのとき、ナル…あたしをずっと守るからって言ってくれたの」
「そうだっけ?覚えてねぇな……」
「あとは、おばあさんのティアラをナルの家からあたしが持ち出したことがあって」
「そんなこと、あったかな……」
「お父様に叱られたけど、ナルがいつかお前にやるからって言ってくれたこと……あたし、ずっと信じてたんだよ?」
ティアラって……あの、お茶会のときのだよね。
ナルの家に代々伝わる、おばあさまのティアラとかなんとか。
三好家の婚約者に受け継がれるものなんだとしたら、
ナルの発言は重大だ。
清香さんが、涙のあとを残したままクスクスと笑う。
「そんな前のこと覚えてるわけないだろ…」
「あのとき、ナル…あたしをずっと守るからって言ってくれたの」
「そうだっけ?覚えてねぇな……」
「あとは、おばあさんのティアラをナルの家からあたしが持ち出したことがあって」
「そんなこと、あったかな……」
「お父様に叱られたけど、ナルがいつかお前にやるからって言ってくれたこと……あたし、ずっと信じてたんだよ?」
ティアラって……あの、お茶会のときのだよね。
ナルの家に代々伝わる、おばあさまのティアラとかなんとか。
三好家の婚約者に受け継がれるものなんだとしたら、
ナルの発言は重大だ。


