ナルに手をとられ、車から降りた。



そこは、港の近くの船着き場。



「船に乗ろうか」



……はいっ?



意外すぎる言葉に、茫然とするあたし。



「船って……えっ……どういうこと?」




「ナイトクルージング……」




「へっ?」




「ここに2枚のチケットがある。このぐらいなら、付き合ってくれるよな?」




ナルは照れくさそうに、あたしから目を逸らした。










もしかして……



最初から、そのつもりだったとか?