《俺様的》彼女の手なずけ方

びっ、びっくりした……。



天音ちゃん、突然なにを言いだすかと思えば美術の本を眺めている。



「次の授業は、デッサンですよね。どうも服のシワや影を描くのが苦手なんです。

こうなったら、モデルさんに脱いでもらうしかありませんわ」



タイミング良すぎ!



「はぁ~」



「葵ちゃんもそう思いません?どうせ描くなら、ヌードがいいですわよね?」



「えー…ヌードなんて困るよ」



「なにも葵ちゃんが脱ぐわけじゃないのに。どうしてそんなに困った顔をしているんですの?」



「そうだよねぇ、あたしが脱ぐわけじゃないんだよね」



天音ちゃんのせいで、



心臓のバクバクがおさまらないよ。



深呼吸をして、



気持ちを落ち着かせる。