《俺様的》彼女の手なずけ方

「言えないよね~。きっと、その人に指図されてあたしにあんなことをしたんでしょ?

京子さんがあたしを妬んであそこまでする必要ないもん」




「……ゴメンね」




「ううん、大丈夫」




「また、機会を狙っていると思う。油断しないでね」




京子さんは涙ぐんで、あたしの手をギュッと握る。




「ありがとう。なんとなく、察しはついてるから」




「そうなの?」



「うん。京子さんを助けるためにここに来たけど、逆に迷惑になるならもう来ないね。その人に見られたら、よくないんじゃないの?」



あたしは一応窓から外を確認する。



人の気配はしないけど、どこで見られているかわからないからね。








「うん……そうして」



京子さんはあたしから目を背けると、黙ってしまった。