《俺様的》彼女の手なずけ方

「バカだよね…そうやって目立つから、標的にされるのよ」



「……ナルにってこと?転校初日にナルに刃向ったから、その腹いせにプリンセスにされたの。

1学期のプリンセスとは待遇が全然違うんだよ。

ホント、あいつのパシリ状態なんだから」



「パシリ……?」



「そうだよ。メールですぐ呼びだされるし、お昼はあれ持ってこい、これはダメだとかホントもうアイツってばワガママで」



「特別室でいちゃいちゃしてたんじゃ…」



「まさか!」



今日は、特別だったけどね。



普段はまったく違うんだから。



「そうだったんだ……あたしはてっきり、ナル様と毎日楽しい日々を過ごしているんだと思った」



「あたしのことを山猿とか言うようなヤツだよ?人を蔑むのが大好きなアイツが、あたしを対等に扱うわけないじゃない」



「……あたし、誤解してたんだね。ナル様に婚約者がいるのを知って、ぶち壊そうとしているのかと思った」



「まさか!ナルが誰と結婚しようが、あたしの知ったことじゃないもん。それに、最近まで婚約者がいることさえ知らなかったし」