「そうだよ。F組なんて名ばかり。教室じゃない。元は、言うことを聞かない生徒を懲らしめるための反省部屋だったんだけどね」



「そんな……反省部屋ってことは、普通は1日で謹慎がとけたりするんだよね。なのに京子さんは」



「仕方ないよ。ナルが言うことは絶対だから」



「……京子さん、辛くないかな」



「1日誰とも話さないし、キツいことは確かだよね。なんのために学校に来てるのかって思うようになるかも」



「先生は?」



「丸1日自習なんだ。課題を渡されて、それをBOXに入れて帰るだけ。そしてまた次の日には、同じように課題を提出するだけで…」



「…………」



サギくんが話している途中で、あたしは教室を飛びだしていた。








校舎裏にある体育倉庫って、確かこっちだったはず。



次の授業が始まるチャイムが鳴っているのが聞こえてきたけど、



無視して校舎を出た。