《俺様的》彼女の手なずけ方

あたしってば、よけれなかった。



思いっきり、廊下に倒れこむ。




「あら、こんなところにプリンセスが。クスクス」




清香さんたちがあたしの頭上で笑っている声が聞こえる。




「ナルがすぐに迎えに来るみたいだから、わたくしたちが手を差し伸べるまでもないわね。行きましょう」




「そうですわね」




清香さんたちが立ちさろうとしたから、あたしは思いっきりニラんでやった。




「ちょっと、待ちなさいよ!!」




あたしがさっきしたように、今度は清香さんたちが無視する番だった。




あたしの声が聞こえてないかのように、スーッと歩いていく。









「足ひっかけたでしょ!?謝ってよ!」



あたしが追いかけていくと、目を剥いて驚いている。



「まあぁ…ひどいわ。やっぱりE組の生徒は野蛮よね。

頭も悪ければ、品もないしこの態度。おまけにわたくしに対する言いがかりまで。失礼にもほどがあるわ」




清香さんたちは、周りに聞こえるような大きな声でそんなことを言いはじめる。